ステンレス(SUS・・・Steel Use Stainless、サス)

比重約7.9

ステンレスの一番の特色は【耐食性】錆びにくいということです。それに加えて、耐腐食、耐酸、耐熱に対しても特性を持ち、金属加工に向いています。ステンレス鋼は、その優れた耐食性、強度の大きいこと等によって適当な設計を行えば、軽量化が行われても構造的強度を有します。板金で良く使われるのは下記の3点です。同じステンレスと言っても、SUS304とSUS430では、価格で大きな差が生まれます。430の方が安価ですが、磁性があり、304に比べると耐食性、加工性共に劣ります。だからと言って304を使えば良いというのではなく、大事なのは用途を明確にすることだと思います。海内工業では、機械内部の小さい部品を多く扱います。室内で使われる機器で、耐久性や磁性を問わない場合は、SUS430で十分な機能性を果たすことが多くあります。

ステンレスの種類

JIS記号 引張強さ
N/mm2
定尺サイズ(mm) 磁性 市場性 特徴・用途
SUS304 オーステナイト系 520 1000×
2000
  • 代表的なステンレス鋼として最も広く使用
  • 冷間加工の硬化で微磁性発生有
  • 耐食性・溶接性・機械的性質が良好
SUS316 オーステナイト系 520 1000×
2000
SUS304をベースに、モリブデンを添加。
SUS304より耐食性・耐孔食性、強度に優れる。
SUS430 フェライト系 420 1000×
2000
一般的なクロム系ステンレス鋼。
SUS304よりも耐食性・加工性には劣る。磁性あり。

ステンレスのサビについて

ステンレス鋼は、耐食性に優れていると書きましたが、決して錆びないということではありません。それはSUS304 や316の耐食性に優れたステンレスでも例外ではありません。表面に鉄などの異金属を付着したままにし、そこに湿気などが加わると異種金属が腐食をおこし、長期にわたるとステンレス自体がサビてしまうことがあります。いわゆる「もらいサビ」のことです。
また溶接部は、溶接の熱により組成が変化してしまうために、溶接部より腐食が始まる恐れがあります。これをステンレス鋼の粒界腐食と言います。異種金属のアッセンブリがある際は、注意が必要と言えます。

ステンレスの定尺サイズについて

ステンレスは、基本的に「メーター板(ばん)」と呼ばれるサイズになります。
それ以上大きいサイズになりますと鉄などと同じでシハチ(4×8)になります。シハチのサイズになりますと在庫として扱っている鋼材屋さんも多くはないと思われますので、ステンレスやアルミの大きなサイズの設計をする際は事前に加工先に情報を流しておいた方が良いと思われます。

ちなみにアルミの定尺サイズも同じになります。

 

定尺サイズ mm 呼び名
1×2 1,000 × 2,000 メーター板
4×8 1,219 × 2,438 シハチ
5×10 1,524 × 3,048 ゴトウ
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

このページについてのご意見・ご質問などをどうぞ